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合切袋とは

ここで合切袋についてお話します。
これは私が若い頃に読んだ随筆の書名です。
お書きになったのは、ドイツ文学者でトーマス・マンや
ゲーテの翻訳、エッセイ等で高名な
高橋義孝さん
高橋義孝さんは、相撲を愛し能を愛し、酒を愛しました。
この
がっさいぶくろ という言葉のひびきや、
なんでも一切合切ほうりこまれた袋というのが、
わたしの大雑把な性格にピッタリで気に入っています。
合切袋というのは、信玄袋とか巾着袋ともいうものですが、
私のイメージではもっと大きくて沢山入るカバンです。
あえて、イラストは大きなカバンを使っています。
本来の合切袋はこんなふうです。
(画像は藍の蔵miniさんから拝借しました)


合切袋 随筆 高橋義孝著
大日本雄弁会講談社1955年発行ミリオン・ブックス
どこかにあるはずと家中を探していたが中断し、
取り敢えずインターネットを通じ熊本県の古書店「キララ文庫」から購入した。
もちろん、当市の図書館にもなかった。
早速読みふけったのは言うまでもない。
東京の下町生まれの著者だが学校や勤務の都合で
高知、博多、札幌などに住み、地方と東京をひんぱんに行き来する事になる。
真っ先に目に入ったのは「東京人と大阪人」。
東京と大阪、中央と地方、今も昔もそして将来もこのように比較対照され続ける
であろうが、その差は徐々に縮まっているようだ。
原稿書きをする著者の家の横手で子供たちが鬼ごっこなどして騒々しい、
というところ、やっぱりと思わずニヤリとしている。
子供だったわたしの記憶の薄れていたところがよみがえる。
「父兄会」今は保護者会というが当時は父兄会といって父親の出席が多く、
わたしのところも父親の役目だった。忙しい仕事を抜けて学校へでかけていた。
国鉄では客車に一等、二等、三等があった。
電車やバスにはカバンを首から提げた車掌さんが乗っていて、
切符を売り停留所を大声で告知する。
旅の途中でみかけた、または日常の人々の無作法を厳しく
ユーモアもまじえて語っている。
あとがきに、「合切袋」トイッテモ、今ノ若イ人々ニハぴんト来ヌカモ知レヌガ、
昔ハ、今ノぼすとんばっぐノヤウニ旅行ニハ重宝ガラレタ袋デアル、と。
また、巻末の紹介文では、
文学の目玉と現実の目玉が交錯して醸し出す皮肉、諷刺、笑いが、
ここ合切袋から軽妙洒脱に湧き出す、と。



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